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今月の『文藝春秋』に、塩野七生氏がおもしろいエッセイを書いている。イタリアの首相がモンティに代わり、政治家なしで経済の専門家で固めた内閣ができた。イタリアは歴史上、いろいろな統治形態を実験してきたが、これは古代ローマの独裁官(ディクタトル)のようなものだという。

執政官(コンスル)はローマ市民の選挙で選ばれたが、2人の執政官が拒否権をもっているため、どちらかが拒否すると何も決まらない。「ねじれ国会」みたいなものだ。こういうとき、執政官が独裁官を任命する。任期は6ヶ月で、彼の政策には誰も拒否権を行使できない。これはベルルスコーニが「市場」に評判が悪いため、与野党が「大連立」してモンティを選んだのに似ている。モンティの任期も、来年のベルルスコーニの残りの任期までということだそうだ。いわばイタリア国民に代わって、「市場」が独裁官を選んだのである。